イタリアの細長い地形が生むバラエティ豊かなワイン
古代ギリシャ人が気候条件や土壌に感動してエノトリーア・テルス、すなわち“ワインの大地”と呼んだイタリア。
海に囲まれ南北に長いイタリアは全土で葡萄を栽培できるという点で、他の西ヨーロッパ諸国と一線を画している。地方によって気候風土がかなり異なる事もあって、作られるワインはどの国よりバラエティに富んでいる。北のピエモンテ州のバローロ、バルバレスコ等の本格ワインから、アスティ地区のスパークリングワイン、ヴェネト州の干しぶどうで造られたアマローネ、そしてトスカーナ州ではキャンティのほか、スーパートスカーナと呼ばれるワインまで、多種多彩なワインがある。ワインの輸出量はフランスと並び第1位、消費量は第2位、栽培面積はスペイン、フランスに続き第3位。
イタリアワインの格付け
フランスと同様に4つの格付けが行われている
- DOCG
- 保証付原産地統制呼称ワイン。DOCの内、農林省の推薦を受け法律で規定された品質基準を満たした最高級ランク。
- DOC
- 原産地統制呼称ワイン。フランスのAOCに相当する優良なワイン。産地、品種、醸造、貯蔵場所、ブレンド比率、アルコール度数、容器や容量、利き酒等、法律に規定された基準を満たしているもの。
- VdTIGT
- 地域特性表示ワイン。フランスのヴァン・ド・ペイに相当する地酒。限定された地区で、推奨葡萄品種から造られる。ラベルには葡萄品種名、生産地名を表示。IGTと略すケースもある。
- VdT
- フランスのヴァン・ド・ターブルにあたるテーブルワイン。ラベルにはワインの色(赤・白・ロゼ)のみを表示、原産地名は記載されない。